社員も思わず聞き返すほどの新規事業展開
ポストプレス分野「だけじゃない」。製本機一筋のホリゾンが46年間の技術を集結させ参入したのは、キャンプ業界である。
その挑戦するフィールドを初めて聞いた当時の社員は、思わず聞き返すほど製本機のイメージからかけ離れた新規事業展開。製造部門が中心となり当初は水面下で進めたが、形になるまでは社内で物議をかもし出すほどの異質感があった。
新規事業への展開は、コロナショックからの経済ダメージと暗黒の世間状況からの脱出、アフターコロナに対応する経営の多角化、リスク分散、低下した工場稼働率向上のために必要不可欠であった。ダメージを受けている今だからこそ強気で進み続ける。創業以来不屈の精神で苦境を乗り越えてきたホリゾン魂が、令和の時代に再び火が付く流れとなった。
なぜキャンプ用品なのか?
「なぜキャンプ用品なのか」その理由は驚くほど身近で、たわいもない会話がきっかけである。
「BBQで美味しいお肉が食べたくて分厚い鉄板買ったよ」週末の予定を嬉しそうに話す社員。分厚い鉄板がお肉を美味しくする?それも人に言いたくなるほどに?
日々板金加工の現場にいる技術者の、職人気質を刺激するには充分な会話。「ホリゾンの板金加工技術なら、もっとクオリティーが高いものが作れる!」その思いが周囲を動かし始めたのだ。
しかしキャンプ市場は激戦市場だった・・・
元来アイデアを気軽に提案できる、風通しの良い社風のホリゾンである。この後の動きは早く、すぐさまアウトドア業界の市場調査を始めた。
だが、キャンプブームもあり、キャンプ市場は多様な事業者が新規事業として参入している激戦市場だった。
しかし、ここで士気が下がるホリゾンではない。ホリゾンには製本機製造で培った技術、設備、人、こだわりのモノづくり精神と社内一貫体制という強い武器がある。この武器と積み上げてきた歴史・実績を俯瞰的に見た時、激戦市場でも勝負できると確信した。
試作品は焚火台
まずは焚火台からのスタート。試作品をキャンプ場で試すと、周囲のキャンパーから注目が集まる。「カッコイイ!どこのブランド?」と声がかかるほどの好感触。
甘くない現実
しかし、甘く無いのが現実で、プレ販売イベントでは多少の売上はあったにしても惨敗。にもかかわらず、この経験が開発チームの士気をさらに高めることとなる。薄利多売な路線は狙っていない。
魅せるキャンプギアの誕生
「本物志向」であり、「こだわり」を愛するキャンパーに向けた、こだわり抜いたキャンプ用品を作りたい。開発チームの想いはひとつとなり、「滋賀県発(初)のアウトドアブランド」を立ち上げることで、本社びわこ工場がある滋賀県高島を「アウトドアの新メッカにする!」そんな未来を見据え、ホリゾンの新規事業ブランド「Div-Horizon」にキャンプギア部門が誕生した。
「魅せるキャンプギア」として、「魅せるデザイン・人に見せたくなる商品・技術を魅せる・空間を魅せる」を掲げ、商品アイテムを開発・製造。現在第一弾として「とうろう焚火台」と「薪スタンド」を商品化している。詳細はブログを是非ご覧いただきたい。
Divhorizoncamphttps://ameblo.jp/div-horizon-camp/ 魅せるキャンプギア |